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人民の蝋燭(1)

Torstai, Helmikuu 4

フィンランドでは古くから、教師のことを"kansankynttilä(カンサンキュンッティラ)"と呼ぶことがあるそうで。

これは大抵、日本語では「国民の蝋燭」と訳されています。

しかし、kynttilä はそのまま candle なのですが、kansan は kansa の形容型で people とか folk とかいう意味です。「国民の~」という訳はもちろん間違っていませんが、folk の意味も含めて考えると「人民の蝋燭」の方が僕にはしっくりくるような気がします(笑)たとえば、folk dance が kansantanssi、folk song が kansanlaulu、folklore が kansanperinne ですから。「kansanlaulu 民謡」を「国民の歌」とは誰も思わないでしょう。

また、より"nation" 的な意味を持たせる場合には、kansallis-という形容型のものが多いような気がします。まあこれは「国家の~」の方が近いんでしょう。kansanlaulu を kansallislauluに変えれば、national anthem(国歌)に早変わりですし、nationality は kansallisuus 。

そんなにわか勉強における勝手なこだわりはともかく、「PISAテスト」 で日本の成績が軒並み下がり続けているのに対し、フィンランドがきわめて好成績を収めているということから近年フィンランド教育がとても注目されているようです。

フィンランドの好成績は、「人民の蝋燭」という言葉に裏付けられているのでしょう。暗闇の中で、人々の灯りとなる存在。それが教師。生きる道を照らし出すもの。恰好よすぎ。PISAテストはいわゆる知識を問うものではなく、「世界への扉を開く」「生きるための力」という意味での論理力、読解力を調査しようとしているわけですから、そうしたフィンランドの教育方針に合致したものなのだと思います。このあたりのことはまた次回以降に少し論じたいと思います。

ちなみにこの言葉、主に初等教育における教師を指すようで、大学教員はこんな風に呼ばれることは無いんじゃないでしょうか。また、フィンランドで教師になるのはかなり難しいらしいです。

それから、この言葉はフィンランドの歴史と不可分なのだろうと推測します。こちらにきてからはじめてフィンランド史を調べるようになったのですが、かなり複雑な激動の歴史を持っています。歴史を知るとよりいっそう、この言葉の重みを感じずにはいられません。

歴史をからめて、次回に続く。

P2040070_convert_20100205065015.jpg 大学の居室より

※画面左側に「Joensuu Now」というコーナーを設けましたが、これはこちらの温度と時刻を表しています。最近はかなり暖かいです。マイナス5度でそう感じるから面白い。

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No title

フィンランドの歴史は大国の支配と、そこから独立して再び支配されないために戦い続け、
戦争が終わっても独立と中立を保つために外交で苦労してきた歴史だからね。
その結果として豊かな国を築いたんだから、凄いよね。
フィンランドの歴史と社会の話、もっと聞きたいな。
フィンランドにいないと聞けない話もだいぶあるんだろうな。
次回、楽しみにしてます。

リンクありがとう!

人民の蝋燭  教師のことなのね
なんだか暖かさを感じますね

教育のことで 最近よくフィンランドって国が紹介されていますよ
先日 ちょっちーと見た 本にも森と湖以外では教育に関してとサウナがフィンランドからやってきた事が書いてありましたよ (*^^)v

ところで 最近こちらでも 雪がよこなぐりに降ったり
ボタン雪だったりと 雪づいています。

ず~と 雪が見えるのが当たり前の生活に もう慣れましたか?
皮下脂肪 増えたかしら?なんてね・・・! (#^.^#)

ヨエンスーの時刻や気温はとっても参考になります

No title

> ひろちー

ひろちーは俺より詳しそうだよね。期待に添えるか分からないけど、楽しみにしててください。

> An さん

慣れる慣れないというか、当たり前すぎるほどにどこもかしこも真っ白で、もう何と言ったらよいか・・・(笑) 雪が溶けることがないので、ツルツル滑ることがないというのが有難いです。そちらも雪が結構降っているんですね!みなさん風邪などひきませんように・・・。

No title

おぉ、語学のはなしは興味深いなぁ。
語の一つ一つが細かな思想を現しているねぇ。

教師になるのは難しいのかぁ。
教員に対する考え方が日本とはちょっと違うんだろうかね。

僕は中学校でダメな教員をいっぱい見て、
「あぁ、大人にもいろんな人がいるんだなぁ」
と思って成長した(?)クチで、
むしろ教師にも様々なダメ教員を採用したら良いのになぁ、
いわゆるエリートばっかりが教員になっちゃいかんよなぁ、
と無責任に思っていたので、
フィンランドの状況も知りたいな。
まぁ、僕が言ってるのは学問的なことではなく人間的な部分でだけどね。

No title

> 金澤
> 学問的なことではなく人間的な部分でだけどね。

ちょっとここが分かりにくかったのだけど、人間的にダメな先生が多くいた方がいいということ???

フィンランドでは資格を取るプロセスが大変みたいだよ。あまり詳しいことは知らないんだけどね。人間性がずいぶん重要だとか。

No title

うん、今ふり返るに、人間的に「この人はどうなんだろうなぁ・・・」と思う人がいっぱいいたよ~

言うことがコロコロ変わる先生とか、無責任な先生とか。
あ、朝から酒臭い先生もいたww

中学生のころって、中学校の中で世界が完結してたから、
そこでいろんな大人を見られて、かえって良かったと思ってる。
そういう見方をする生徒ってあんまりいないと思うけど・・・
プロフィール

salisalix

Author:salisalix
進化・生態学の研究者(ぽすどく)。フィンランドで修行中⇒帰国。現在、トーキョー・キョート・シガをうろうろ

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